実に、約5年ぶり

 先日の23日、お休みを取って東京へ日帰り旅行に行ってきました。
 過去の日記を遡ったら、前回の旅行が東北に行った2018年9月。実に、約5年ぶりになります。新型コロナの流行もありましたが(現在も流行しているので旅程を短くしたのですが)、まさかこんなに長い期間も行っていないとは……。予約した代理店にもデータが残っておりませんでした。

 ちょうど旅行の数日前から『今季一番の最強寒波』『このクラスの寒波は滅多に来ない』と盛んにニュースで騒がれるようになり、内心ビクビク……。
 迎えた当日。雪国在住で「雪が積もってませんように……」という祈りが通じたのか、道には雪はなし。始発の新幹線に乗るべく、4時半起きから駅へ。
 朝ごはんの手作りおむすびを購入(鮭・おかか・エビ天)。昔あったイクラがなくなっていて少しショック。でも、このおむすびを食べると「あぁ、旅行に行くんだな」と実感出来るんですよね。
 移動中は景色を眺めつつ、読書。本来であれば読みかけの途中になっている本を持って行くのですが、生憎未読本を全て消化していたので『コンクールシェフ(五十嵐貴久著)』をチョイス。内容知っていても楽しめる、が一番の決め手。

 8時半前に、上野駅で下車。第一の目的である場所はまだ開いてないので、上野駅内の書店をブラブラしたりカフェでお茶をしたりで時間調整。
 9時半を過ぎてから、常磐線に乗って南千住駅へ。駅から目的地へ向かって歩いて行く。
 10時を回った頃、ようやくお目当てだったお店に到着。
 その場所は、“カフェ・バッハ”。知る人ぞ知る、コーヒーの有名店です。前々から行ってみたいと思っていたのですが、やっと叶いました。
 
 まず始めに注文したのは、“バッハブレンド”と“チョコレートケーキ”。さて、お味は……あっさりしていて美味しい。それと、温度に驚き。喉の奥では熱さを感じるけれど、舌に「熱い!」と拒絶する感じが一切ない。だから、淹れたてでもスイスイと飲める。チョコレートケーキも濃厚で、コーヒーを実にマッチしている。期間限定っぽいアップルパイとマジで悩んだけど正解だったかも。
 折角来たのだからと、おかわりを注文。店員さんに意見を求めて、2杯目。
 
 ……痛恨事があるとすれば、品種を忘れるという凡ミス。多分中深煎りだったはず。これもこれで美味しい。
 流石は老舗であり名店、ハズレがない。カウンターに案内されて、常連さんの並びで座っていたけど満喫する事が出来ました。自分用の珈琲豆を購入して、大満足。
 ……余談ではあるけれど、行き帰りで特別何かされたとか見たとかではないのですが、ちょっと「怖い」という印象がありました。かなり昔に、めんたいこを買いに有名店の本店がある福岡・中州(今思い返すと、恐らく風俗街のど真ん中だったと思う)を歩いた時と同じイメージを抱きました。東京怖い……。

 南千住の駅に到着したら、次の目的地である六本木へ向かうべく地下鉄に。妹から交通系ICカードを借りたけれど、タッチでピッで行けるって凄い楽!(この田舎者丸出しな感想……)
 車中の広告でFEエンゲージのCMが流れて、思わず「あっ」ってなりました。

 六本木の駅に着いたけれど目的の出口を探してちょっと迷い、ようやく地上へ。出口からちょっと歩いたところに、第二のお目当ての目的地“文喫”。
 入店するには入場料が必要(無料のスペースもあります)となる、ちょっと珍しいお店。但し、入場料を払ったら煎茶・コーヒー(どっちも温・冷あり)飲み放題にWi-Fi使いたい放題、蔵書読み放題で本も購入可能と至れり尽くせり!平日の午前中なのに閲覧室はかなり混んでいたものの、空席があったので無事に確保。ラッキー。
 荷物を置いて、早速文学作品のコーナーへ。普通の書店とは違い、テーマに沿ってハードカバー・文庫問わず並べられていて、なかなか面白い。歴史ものの並びを発見した時は思わずグッと掴まれそうになりました。
 
 折角来たのだからと、今村翔吾先生の『塞王の楯』を購入。戦国ものだけど架空(?)の人の話はちょっと……とスルーしていたのですが、今現在「食わず嫌いはしてはいけない!」と痛感させられております。マジで思い切って買って良かった。
 じっくり滞在してもOKなので、創作活動を。ちょうどルーズリーフ150枚目にして物語で一番書きたかった場面に差し掛かっていたので、集中して執筆に入れるのはありがたかったです。温かいお茶を何回もおかわりし、オシャレな空間でちょっとした作家気分に浸れました。
 ……今、改めて写真を見直したら靴が入っている。これだけで特定されることはないから心配ない、はず。

 結局、数時間も滞在してしまいました。文喫を後にして、再び地下鉄に。霞が関で乗り換えるものの、乗り換えホームの方角を間違えてしまうハプニングも。
 日比谷線から丸の内線に乗り換え、東京駅へ。ここから八重洲口を目指すのですが……おかしい、なかなか目的の八重洲口に向かえない。やっと出たと思ったけれど、そこからさらに歩くハメに。
 そんなこんながありながら、次の目的地“八重洲口ブックセンター本店”へ。東京駅の付近を散策するならどこがいいかと調べていたら、今年3月に閉店するとあったので「折角ならば行ってみるか」という感じに。
 1階は普通の書店だな~という印象。そこから文芸書・文庫のある5階まで上がるのですが……何この蔵書数!ハードカバーの歴史小説だけでも凄い数!まだ見ぬ作品との出会いを求めて、ワクワクとした気分で本を探してみました。
 眺めている内、島遼作先生の『好敵手Ⅱ』を発見。多分、これは地元の書店でも見かけたけど「Ⅱとあるから連作だろうな」とスルーした作品だったはず。これも何かの縁、と購入してみることに。
 有人レジを選び、本を持って行って無茶と思うようなお願いをしてみることに。
「この作品のⅠを、取り寄せした上で自宅まで届けるって出来ませんか?」
 ……文字に起こしてみたけれど、なかなかの無茶ぶり。地方民で取りに来れない事情はあっても流石にこれはひどい
 店員さんに事情を説明すると、迷惑がらずに本について調べてくれることに。その結果、確証はないけれど著者は一緒でもⅠとⅡで繋がりはない、とのこと。ちなみに、絶版なので出版社に注文しても手に入らないとも。……ほんっとにとんでもない無茶ぶりにも真摯に対応していただいた八重洲口ブックセンターの男性店員の方には感謝しかありません。ⅠとⅡで繋がりはないと安心したので、『好敵手Ⅱ』を購入。ここまでして買わないなんて外道は流石にしません。
 その後は、歴史小説の文庫コーナーをじっくり探索。これ眺めているだけでも結構な時間を費やしてしまい、もう一箇所行きたかった丸善本店はまたの機会になりました。

 そんなこんなで、時刻は17時を回ってました。昼ご飯はなんだかんだで食べ損ねてしまい、お腹はペコペコ。腹が、減った……(某孤〇のグルメ・松重さん風に)。ちょっと早いけれど夕飯に。
 旅行代理店でグランスタ東京の千円分クーポンを持っていたので、それを活用することに。いざお目当てのグランスタ東京へ向かうのですが……あれー?どこー?帰宅ラッシュに観光で来ている外国人旅行客も重なって、凄い人。本当に人の多さで酔いそうになりました……。
 あっちこっち彷徨った末、なんとかグランスタ東京を発見して辿り着く。先にお土産を購入して、空いているお店を探す。一番最初に立ち食いの寿司も候補に入りましたが、寿司なら地元でいいやとなって却下。あと、甘エビが440円とか地元で考えられない値段だったのも決め手。
 フラフラと歩いていると、すぐに入れそうなお店を発見。“格之進ハンバーグ&バル”、ハンバーグが押しのバルみたいだ。ハンバーグ、いいじゃないか。
 一応、クーポンが使えるか確認。OKだったので決定。千円オフじゃないと多分選択肢から外れる価格だったので内心ホッとしてます。
 
 悩みに悩んで選んだのは、ハンバーグ(デミグラス)とメンチカツのセット。これにサラダとスープも付いてきます。
 まずはハンバーグ。……肉肉しくて、美味しい。次に、メンチカツ。衣はザクザクで、中はジューシー。こういうメンチカツ、好き。伏兵だったのは、マッシュポテト。チーズが入っているのか、滑らかな口当たりなのにクリーミーで美味しい。ご飯が足りなくて思わずおかわりしてしまいました。
 久々の東京観光を優雅に〆る、贅沢ディナーでした。ご馳走様でした。

 あまり遅い時間に帰るのも次の日に支障が出そうなので、19時24分の新幹線で地元へ。ご飯食べ終わったのは19時前だけど、そこから時間調整する為のお店が見つからず、結局は30分以上も前に新幹線ホームに入って寒空の下で待ってました。ちなみに、当日は地元より東京の方が寒かったです。

 そんな感じで東京弾丸旅行を満喫してきました。今のところ、体調に変化はなし。
 また機会があれば、行ってみたいです。