何気なく使っている物も……

東京で発生したシンドラー製のエレベータが誤作動を起こして乗っていた男子高校生が死亡した事件。地震が発生したでも、危険行為をしたわけでもないのに何の罪もない少年の命を奪ったこの事件ですが、もっと憤るのは関係者の対応。
シンドラー社の声明はとても誠実な対応とは言えず、管理していた公社もまたずさんな管理。小さな芽を摘んでおけば発生しなかった事件だけに怒りは募らせるばかりです。

よくよく考えてみればエレベータというのも危険な乗り物である。乗客を高層階にまでスムーズに運ぶ一方で密閉された空間で乗る者に恐怖を与え、地震が発生した際には緊急停止して閉じ込められる危険性もある。開閉する扉も駆け込んできたなら挟まれる可能性もある。便利な反面に危険が潜んでいるが、常々使っている時はそんなこと全く意識しない。その代表例として包丁が挙げられる。食物を切るために必要な道具だが、使い方を間違えれば人を殺める凶刃と化す。私たちは子どもの頃から包丁の危険性を親から・自ら教わり今日に至っているから便利な物としか認識していないけれど、危険もわかっているだけに間違えれば恐ろしいことになる。
くれぐれも物は大切に扱いましょう。リスクは格段に低くすることはできますが、それを怠ればリスクは格段に上昇します……。