赤ちゃんポスト設置容認へ

熊本市内にある病院にて、養育者の都合により子どもを育てられないと判断した場合に子どもを預ける『赤ちゃんポスト』の設置が厚労省が容認とのこと……官邸サイドは反対しているみたいですが。
近年明るみになる機会が多くなった児童虐待を防ぐ意味合いや、貴重な命の灯火を消さないようにするという人道的な意味合いもあるのです。この点私は賛成であり、死に追いやる前に子どもを安全な場所に移すという考えは非常に良いことだと思います。
しかし法律では養育権の放棄は保護責任者遺棄に直結するため、『赤ちゃんポスト』に子どもを預けた場合罪になってしまう危険性があります。しかし、『赤ちゃんポスト』の近くに監視カメラでも置かない限り母親の顔を映すことはできませんし、なにより監視カメラ設置によって『赤ちゃんポスト』に預けることを抑止してしまう効果もあるかと考えられます。法律を改正するか、何かしらの対策を講じるかのどちらかでしょうが、もっと議論を尽くすことが最善の策かと思います。
赤ちゃんポスト』というネーミングや(ポストというニュアンスが……子どもを預けるという意味が薄れるので)、養育者が親権を取り戻したいと望んだ時の問題、子どもの戸籍の問題など課題は山積です。しかしマンガ喫茶などで出産直後の子どもがゴミ箱の中に入れられたり、どこかに置き去りにしておくよりも、病院としたちゃんとした環境がある中で『赤ちゃんポスト』に預けた方が、大切な命が守られる可能性が高いかと思います。命は秤にかけられません。