まだ残る爪痕

 元旦の地震から約2ヶ月。だんだんと余震も少なくなりましたが、静寂の時でもあの時にスマホから鳴った「地震です」の警告音が脳裏を過ることがあります。
 ちょうど2週間前には軽食を購入しようとお店に入った途端、店内BGMで流れるラジオからTVで流れる緊急地震速報の警告音が鳴り響いて、「え!地震来るの!?」と身構えるのと同時に「お店に入ったから注文をしないと」と選ぶのを同時にこなさなければならず大パニックになりました。店員さんは気付いておらず、(あまりに挙動不審な動きをしていた可能性が高いので)弁明したら「あー、そうなの」とあっけらかんとされておられました。その時は能登震源とする最大震度4、私の住む地域は震度1で、何事もなかったのが不幸中の幸い……でも、出先で地震が来るかも!?とヒヤリとした経験でした。

 TVのL字はNHKを除けばほぼ表示されなくなり(それでも地方ニュースは地震関連のもので大勢を占める)、民放の夕方ニュースでは地元のお店の取材など、少しずつ日常が戻りつつはありますが、それでもまだ爪痕を感じられる事は多々あります。
 凸凹やちょっとした段差、舗装が剥がれて砂利が浮いているアスファルトの道路。立ち入り禁止を示すカラーコーンと注意書き。地面から浮き出ているマンホール。修繕されて見かける機会は少なくなってきましたが、まだまだ見かける機会は少なくありません。
 電気は復旧し、県が管理する水道の送水管の補修も終わるなど、復興に向けた歩みは着実に進んでいますが、この記憶はまだまだ忘れられそうにありません。