相性

 NHK大河ドラマも始まりましたが、歴史小説のジャンルは昨年末より黒田官兵衛を題材にした書籍が続々と出版され、特設コーナーも各書店で設置しています。大体のラインナップはNHK出版のものと高橋直樹さんが書かれたもの、それに『天地人』の著者である火坂雅志さんが書かれた『軍師の門』(文庫版)と解説書のようなものが数冊。個人的にはこのラインナップの中に何故司馬遼太郎さんの『播磨灘物語』がないのかと不思議で仕方ありません(書店四軒巡って特設コーナーどころか棚にも置いてない有様)。
 先週、私がお気に入りの書店に足を運んだ際に高橋直樹さんの本が目に入って試しにパラパラと読んだ後、官兵衛のキャラクターが凄く魅力的に映ったので購入。。……うん、なかなか面白い解釈で描かれているなー、という感想。

 そして今日、良い本と巡り合えないかと書店を四軒はしご。
 1 郊外の大型書店M(お気に入り、新作の入荷も在庫もラインナップもそれなり)
→2 郊外の大型書店B(大型にも関わらず新刊も在庫も最悪、正直期待薄)
→3 駅構内の書店U(今月末で閉館するらしいので、ちょっと気分転換に行ってみようかな程度)
→4 隣接する大型ショッピングセンターに併設された書店M(折角駅まで来たからついでに寄っていく感覚)
 どこも同じかも知れませんが、書店にも相性があると思うのは私だけなのでしょうか?意外な掘り出し物があったり逆に期待ハズレばかりとか。そんな訳で出掛ける際には一軒だけでなく複数廻るようにしています。
 1に関しては先週も訪れているのでラインナップが大幅に変わっている訳でもなく、収穫ゼロ。まぁ、仕方ないですね。
 2に行ったのは車で10分程の距離にある立地と、時代小説の新刊の入荷が少ないのと入れ替えが鈍い傾向にあるのを逆手に取り、実は12月にちょっと気になってやめた本がないか確かめるため。結果は……案の定、11月の新刊やそれ以前の新刊が棚を占拠してました。以前この店で嫌な思いをした経験も含め、印象はそんなに良くありません。
 3に関しては、前の二つに比べれば売り場面積も扱っている本も少ないですが、以前この店で購入した二冊の本がいずれも自分の中では大当たりしたので「もしかしたら?」という気持ちで。文庫売り場も含めてじっくりと見てみましたが、結果は空振り。
 4は売り場こそ広いのですが相性はイマイチ。試しに気になっている作家さんの本でも見てみるかと探していたが見つからず店員さんに声をかけて探してもらう間に見つけたのが、河丸裕次郎さんの本。文庫コーナーで横向きに展示されていて「あれ?これ他の店に置いてなかった」と思って読んでみたら意外に面白いではないですか。読んでいる内に店員さんが本を見つけてきてくれて「ごゆっくりご覧になってくださいね」と一声かけられて印象がグンとアップ。結局その本は購入しませんでしたが、手に取った本は購入。
 まだ最後まで読み終えていませんが……なかなか面白いではないですか。話の流れも良くてキャラクターの魅力もなかなか、そしてなにより時代考察がかなりしっかりされている。意外な掘り出し物かも。

 書店って同じ系列店でも並んでいる本が全然違うので飽きないですよね。あと本屋の雰囲気も好きです。意外な出会いがあることとか。なので休日に出掛ける時は大体本屋に立ち寄っています。