夜、眠っている間に

 夜行の高速バス。利点は他の交通機関と比べて料金が安いこと、朝から行動が可能なこと、寝ている間も移動しているので宿泊代が浮くこと。例を挙げるならば金沢→東京の場合、料金は往復であっても鉄道の片道とほぼ同じかそれよりも安いくらい。夜行バスの場合、目的地に到着するのが朝の早い時間帯なのですぐに行動を開始できるが、鉄道の場合は乗り換えもある上に移動だけで3〜4時間かかるため始発で東京に向かっても午前中いっぱいは潰される計算になる。飛行機の場合は2時間と最も早いが、空港への移動時間などを考えるとそれ程早いとは言えない。
 私も一度夜行の高速バスを利用したことがあるが、ほとんど眠ることが出来ずに苦労した経験がある。何が原因かわからないが、とにかくダメ。だが気にしない方ならば、かなり魅力的な選択肢である。



 関越道のバス事故。死者7名を出す大惨事。正直他人事には思えなかった。
 そもそも『高速バス』と『高速ツアーバス』の違いもイマイチわからなかった部類に入る私であったが、衝撃を受けた。まさか金沢から東京まで一人で運転するなんて思ってもいかなった。そもそも二人運転が当然だとそれまでは考えていた。
 旅行代理店は大阪、バス会社は千葉。どちらも地元とは無縁の会社。テレビの宣伝や新聞の広告の片隅に「東京まで片道○○円」とかやっていたりするので一応どんな会社がやっているのか知ってはいたが、こんなバスは知らなかった。両方の会社が遠い場所にあるせいか、事故直後に説明している姿を見ていてもイマイチ誠意が見受けられない印象があった。

 夜行バスのメリットは確かに大きい。でも、それは安全が守られているという大前提があってこそ、の話。二度とこのような悲劇がないことを祈るのみ。